ある外国語でコミュニケーションが取れることと、通訳ができることには違いがあります。もちろん外国語を話せる人は日常会話なら通訳できるに違いありません。しかし実務通訳者となるとかなり高いレベルが求められています。ですから実務通訳者になるにはまず言語を徹底的に習得します。中国語を例にとってみると、最低でも中国語検定一級程度は必要だと言われることもあります。学校や独学など、どのような方法で学ぶにせよ、かなり勉強しないと一級を取ることはできません。また一級を取ったことは、必ずしも自由にコミュニケーションできるとは限りません。即戦力となるコミュニケーション能力が求められます。そのためには留学をして現地生活を経験している人は有利だと言われてます。中国語をマスターできたなら、次に通訳者として勉強が必要です。もちろん両者を並行して行うことは無理ではありません。通訳者養成学校などの専門機関に通って、通訳者としてのトレーニングを受けます。通訳はどのようなシーンで行うかわかりません。たとえば病院や企業、学校などで通訳をすることがあります。時には刑務所や裁判所などでも求められます。ですから豊富で専門的なボキャブラリーが求められます。瞬時に相手の話すことを正確に通訳するためには、高い言語能力が必要です。そうした訓練を養成学校などで学んだあとに、通訳会社に入社します。通訳会社の面接やテストに合格する必要があり、実務を通して経験を積むことができます。無事に採用されたあとも、常にスキルアップしなければいけません。言葉はコミュニケーションの重要な手段です。それを正確に訳さないなら、誤解が生じることにもなりかねません。細かなニュアンスを伝えることは非常に難しいことです。そのためには話者の文化や習慣をよく理解している必要があります。さらには常日頃から中国語のニュースや時事問題に通じることも大切です。また中国人をひとくくりに考えないようにすることも欠かせません。広い国土を持つ中国は地域ごとにも異なる考え方があり、一人一人もまた異なるからです。外国語を訳すことは概数でしかありません。最も近い相手の言葉にするなら、という仮定に基づいています。ですから常に相手を理解しようという態度が必要とされています。時には言葉の背後にある感情や考えを言葉に訳す必要もあります。正確に訳すことができることは最低条件ですが、最も伝えたいことを訳すことも重要な役目です。

TOEICの勉強方法